14.5. 地球史と大進化
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地質年代と化石記録
堆積岩は最も豊富な化石の源泉であり、層序中に地球上の生命を記録している 堆積岩の各々の層の化石は、ある地域に堆積物が沈澱したときに存在した生物の標本
多くの生命形態が化石記録から消え、生き残った生物から多様化した種に入れ替わった
たとえばカンブリア紀の初めは、先カンブリア時代後期の岩石中に存在しない化石動物の大きな多様性によって線引される 年代を測定することができる場合には、化石は信頼できる年代記録
岩石の記録は、化石の相対的な年齢、すなわち種が進化した順序だけを明らかにする
しかし、一連の堆積物の層だけでは、埋め込まれた化石の絶対年代はわからない
プレートテクトニクスと大進化
大陸移動の継続的な物語の2つの出来事は、特に生命に強い影響を及ぼした
2億500万年前、古生代の終わりの近くで、プレート運動により、以前、離れていた陸塊はすべて、パンゲアとよばれる超大陸にまとまった 隔離して進化していった種は、一緒になり、競争が起きた
大陸は何百万年以上にもわたり結合していたので、海岸線の総量は減った
海盆が深くなり、海水面は低下して、浅い沿岸域を乾燥させたという証拠もある
それから、現在のように、大部分の海洋種は浅瀬に生息していたため、パンゲアの形成はその生息域のかなりの量を破壊した
おそらく同様に陸上の生命にとっても長い、大きな障害となる期間だっただろう
沿岸の地方より乾燥し、より不規則な気候の大陸内部は大幅に面積が増加した
パンゲアの形成は相当な環境影響を引き起こした
その影響により、多くの絶滅を引き起こし、生き残った生物に新しい機会を与えて、分岐進化による多様化で生物多様性を再構築した 1億8000万年前の中生代で、パンゲアはバラバラになり始め、巨大な規模の地理的隔離を引き起こした 大陸は離れたため、気候が変わり、異なる生物地理学領域の生物は多様化して、各大陸は別々の進化の舞台となった
大陸分離のパターンは、生物地理学の多くの疑問を解決した 古生物学者はガーナとブラジルで、よく似た中生代の爬虫類の化石を発見した
2つの地域は中生代初期には隣接していた
オーストラリアが乗るプレートは、哺乳類進化の歴史の初期に他のプレートから離れたため、有袋類を隔離した 自由に進化するようになったオーストラリア大陸の哺乳類は、残りの世界と明白な対照をなす
大量絶滅と生命の爆発的多様化
過去5度の大量絶滅では、それぞれ50%以上の種が死滅している これらの大量絶滅の中で、ペルム紀末と白亜紀末に起きた絶滅は詳しく研究されている ペルム紀の大量絶滅
96%の海産生物が犠牲になり、陸上の生物についても同様に犠牲が出た
白亜紀の大量絶滅
1億5000年前には、恐竜は地球の陸、空を優占していたが、一方哺乳類は少数で小さく、今日の齧歯類に似ていた 6500万年前にほとんどの恐竜は絶滅し、1系統群の子孫、鳥類のみが生き残った 顕著な大量絶滅が、地質時間では短い1000万年間以内で起きている
それぞれの種多様性の大量絶滅の後には、生き残ったものからの爆発的な多様化が起きている
絶滅は生き残った生物に新しい環境への機会を提供する 哺乳類は、白亜紀の後の多様性の爆発的増加が起きる前にも、少なくとも7500万年以上も存在していた 哺乳類が顕著になったのは疑いなく恐竜の絶滅による大きな空白に関係している